七月七日
古処 誠二 作 2004・9 集英社
そして俺も、その意識をもっている一人なんだ。俺は白虎隊を立派だと思う。だから恥じてるんだ。分かるか?あんたはさっき「恥の文化」と言ったが、確かにその通りだよ。間違ってない。だけど、それ自体を勘違いしてる。恥の文化は例外とか、前例のないことを嫌う文化だよ。(略)和を重んじる文化だ。だからこそ、捕虜は許されないんだ。
視点を変えた作品。この作品に関しては、思うところがあったので、長く書く。戦争のことだから、色々な考え方があるかも知れない。以下の「思うところ」が間違っていたとしても・・・それはご容赦だ。
私は日本人だから、アメリカ兵が日本人を馬鹿にした発言にたとえそれが事実であろうと気分を害す。その彼らが日本を怖いとおびえれば、晴れたような気分になってしまう。
これが血というものなのだろうか。非道を尽くしたことや、南洋諸島で命を落とした人のためにも、日本陣の戦争を肯定してはならないのに。戦争は、ゲームのようだ。水源というカードを取れば、勝ちが見えてくる。一つ一つ山を占領する。・・・まるで陣取りゲームだ。この駒が人で、人を殺しながら、行く。
何のために戦争?こどもが戦争ごっこが好きなように、人間の心の中には争いを好む心が潜在している。争いは起伏を生む。人は人生を充実させようとする。
私たちは戦争を起こさぬよう努力しなければならない。しかし、人間が人間である限り、人生を充実たるものにさせんとする習性が目を覚ますのではないだろうか。地球にとって、人間とは業な生き物だ。
・・・と、ここまで考えさせてくれるのだから、この本はすごい。

