精霊の守り人
上橋 菜穂子 偕成社
登場人物の名前がカタカナなので初めは読みにくくて戸惑ったが,日本のアニミズムを髣髴とさせて、その世界観に引き寄せられた。どのような祭りにも意味があった、等々。世界観がブレない作品は、良い作品だと思う。
悪いつきものを持った皇太子がそれゆえに皇帝から命を追われるという話で、皇太子のチャグムは、その運命を時に恨む。私には縛られる運命はない。でも「誰しもが自分らしいもがき方で生き抜いていく」という言葉は胸を打った。生きるのではなく、生き抜く。そして、もがく。自分の生き方も、決してかっこいいものではなくて、泥臭くて、いつもいつもあっちへぶつかりこっちへぶつかり、だ。でも、そんなのも生きていく中では必定なのかもしれない。人間とはもがいて生きるものなのだ、と感じたりした。
〈既刊〉闇の守り人
蒼路の旅人
虚空の旅人

